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制 御 の 実 験 室
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  仕事をする中で、「こんなモノがあればいいな!」と思った事はありませんか。
 でも、売っていなければ自分で作るしかありませんね。
 
 制御の仕事をする中で作った「小道具」と「テスト結果」をいくつか紹介します。


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PICマイコンボード  
【ローカルで使用するサブコントローラです】

 PIC16F84A(Microchip Technology Inc.)の1チップマイコンを使って製作したコントロールボードです。
基板はサンハヤトの感光基板を使いました。
パーツは秋月電子などで手に入ります。

 MC入力(フォトアイソレーション、24V、5mA)
 入力8点(フォトアイソレーション、24V、5mA)
 出力5点(フォトアイソレーション、35V、100mA)
 INTピンは、通常の入力として使っています。

 電源:DC24V(若しくはDC5V)

 組込システムや簡単なシーケンサー等々、アイディア次第で多彩な応用用途が考えられます。

 PIC16F84Aの詳細に付きましては Microchip Technology Inc. より入手して下さい。 開発ソフトも無料でDL、使用できます。

【PICマイコン、コントロールボード】
 PICマイコンの面白い処は、I/Oピンを任意に入力または出力として設定可能な事です。
つまり、目的によってI/O設定が柔軟に変更出来るのです。
更に、PIC16F819は、16F84Aの上位コンパチで10bitのアナログ入力信号が扱えます。
 

【トランスファー接点の検出】

 トランスファー接点の状態を検出するモノで、メーク・ブレーク接点各々のON状態を出力します。
フォトカプラ入力両方向1対をコモン接点に、メーク・ブレーク接点を各々電源とグランドに接続し、電流の方向で、接点状態を直接検出します。
写真の左が2トラ用で、右が1トラ用です。

 これは、 実際に長年使ってきたものです。

トランスファ接点検出器

基準クロック発生器  

【基準クロック発生器】

 水晶発振子(1MHz)を使った基準クロック発生器・分周器とカウンターを組み合わせたものです、これにより1uSEC〜10SECのクロックを出力できます。
デジスイッチで分周比を変更できますから、PLCの入力応答を検証するのに便利です。スイッチを切り替えれば8クロック出力して停止しますので、PLCのカウンターなどでカウントしてみれば応答速度が判明します。

 PLCの応答速度は入力時定数とスキャンタイムで変わりますから、外部信号をカウントさせる場合、PLCの応答速度より信号のON時間が短くて、カウントミスになる事は多いものです。 そんな時、入力装置の出力パスル時間と同じ設定で、PLCに入力して、カウントテストすれば、結果は一目瞭然です。

 その他、PLCなどでの時間計測値を検証する基準にもなります。


【PLC応答時間等を計測し、RS232Cでパソコンへ送信する】

 PLCを扱う上で、知らなければならない代表的な性能に入出力ポートの応答速度があります。 簡単に言えば、入力ポートがONしてから出力ポートがONするまでの時間です。  通常はカタログやスキャンタイムから予測しますが、実測するに越した事はありません。

 これは、パソコンからRS232C経由でコマンドを受信して、ON-OFFの応答時間やPLCのパルス時間のバラツキの測定、アナログ電圧(0−5V −> 0−1023)モニターや測定した応答時間を設定してのパルス出力によるカウント確認などを実行します。

 FX1S(三菱) にX000をY000に出力し、カウントするするプログラムを入力しテストしました。
以下はそのテスト結果です。
@ PLCスキャンタイム = 1mSEC。
A X000をONしてからY000がONする 動作時間 = 9〜10mSEC
B X000をOFFしてからY000がOFFする 開放時間 = 11〜12mSEC
C ON、OFF時間を12mSECで、PLCに100パルス入力すると、PLCは100回カウントしましたが、11msecだと、6から32回しかカウントしませんでした。
D PLCからタイマー(T0K10)により、パルス出力し、そのON時間 = 997mSEC
  これも100回測定しましたが、同じ値でした。

 実際のプログラムはもっと大きく、スキャンタイムも長いし、変化しますから、その時の時間特性を知る事ができれば、I/Oを使ったシリアル通信や信号入力でのミスを減らせるでしょう。

 尚、この測定値は、あくまでも、この測定器を使って得た結果であって、その内容を保障するものではありません。 

PLC応答時間等計測器

1チップマイコンボード

  入出力ポートの割振りは
 @ D/A入力
 A RXD(RS232C)
 B TXD(RS232C)
 C PLCからの応答入力
 D PLCへ測定
ON出力
 E (未使用)


PLCシリアル通信

【PLCのI/Oを使ってシリアル通信する(TEST版)】

 センサーなどのモニター電圧(0−5V)を測定して、PLCへ送信する実験をしました。
空気圧の監視などの、測定スピードを問題にせず定期的に測定値を見る用途なら充分な性能です。

PLCから送信要求信号が着たら
@ D/A 変換し、16bit整数の文字列に変換する。
A パソコンへ送信する。(PLC受信値と比較するため)
BPLC(今回もFX1S)へ上位ビットから16bitシリアル送信する。
CPLCからの完了信号を待って終了する。

 PLCは受信プログラムのみだったので、スキャンタイムは1mSECでした。
当然ですが通信速度は、PLCの応答速度に左右されますので、通信速度も、それに追従していく必要があります。今回のテストでは1データー受信するのに約400mSECかかりましたが、3 00回測定して、通信ミスはありませんでした。


【4入力・2出力: ミニコントローラ】

 PLCを補佐するミニサイズのコントローラです。
基本仕様
@デジタル入力(DC24V)          4ポート
Aデジタル出力(DC24V・100mAOC) 2ポート
B電源 DC9−24V

 用途は、センサー監視・ モーターのローカル制御・アナシェータなど巾広い応用が期待できます。
市販品では、決まった事しか処理できませんが、これはプログラム次第で、より適切な処理ができます

この事により、制御部品の制御つき標準化が進み、設備要員の空き工数を生かすことができるのです。

  例えば、警報の標準化
@重故障:連続ON
A軽故障:1秒点滅
Bオペレーターコール:3回点滅の繰り返し
C注意喚起(一斉起動など):1秒点滅5回


  【コマンドリスト】
00h 繰り返し先
01h 繰り返し
02h 無条件ジャンプ
03h 条件ジャンプ
04h 条件スキップ
05h パターン入力待ち
06h パターン入力保持
07h 0.1SECタイマー待ち
08h パターン出力
09h ビットセット
0Ah ビットリセット
0Bh ビット反転
10h 条件ジャンプ2
11h 条件スキップ2
12h パターン入力待ち2
13h パターン入力保持2
14h パターン出力2
15h ビットセット2
16h ビットリセット2
17h ビット反転2
20h D/A HIGH値セット
21h D/A LOW値セット
22h D/A変換
23h D/A HIGH 出力
24h D/A GO 出力
25h D/A LOW 出力
FFh END

【PIC を使った簡易PLCコマンドの試作】

 PICを使う上で、ネックになるのがソフトの開発です。
そこで、PLCのようにコマンドを記憶させておき、順次実行できるようにすれば、ソフト開発工数が軽減されますし、いつも試され済みのルーチンを使えるので、動作ソフトの信頼性も向上します。

  ステップラダーを基本として、出力・入力待ちとジャンプコマンドを数種類作成します。
複雑な処理は難しいですが、シングルタスクの動作向けなら充分使えます。
ジャンプコマンドを組み合わせれば、マルチ動作もできると思います。

 D/A変換は上下限値を予め設定しておき、変換実行後の比較結果により出力の指定bitをセット・リセットするようにしました。 D/A実行は隠して結果だけ使うのもいいですが、いつも動いているのも無駄のような気がして今回はコマンド指定としました。

  今後の拡張として、
@D/A結果によるジャンプ
APWMの実装
BRS232C通信
Cパルス信号出力
D四則演算の実装
Eその他

  あまり欲張ると、大変なので、後は必要に応じて実装すると云うのがベストでしょう。



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