薬の種類
薬には、目的がいろいろあって、その効果が最大限に発揮できる形状や使い方が考えられています。
薬の形
カプセル剤
医薬品を、粉末、顆粒、液状などにして、カプセルに入れたもの。カプセルは材質やその厚さなどによって、
薬が最も効果を上げる場所でとけるように工夫きれています。
錠剤
薬を一定の形に圧縮して作ったもの。トローチなどもこの仲間です。
顆粒剤
薬を粒状に大きさをそろえたもの。顆粒の大きさはいろいろあります。
細粒剤
薬を粉末状にしたもので粉薬といわれています。
シロップ剤
白糖の溶液や、その他の糖類、または甘味剤を加えて、のどの通りをよく飲みやすくした内服薬で、
液状のものをシロップ、粒状のものをドライシロップと言います。
エキス剤
生薬などから浸出された薬効成分を、濃縮して製造したものです。
軟膏剤
皮膚に簡単に塗れるようになっている、半固形の外用薬です。
リニメント剤
泥状や液状でへらなどで伸ばして患部につける外用薬です。
ローション剤
水性の液の中に薬を均等に分散させた液剤です。
使い方
外用薬
皮膚につけることで効果を上げるもので、軟膏やはり薬、液剤などがあります。目薬なども外用薬となります。
注射薬
即効を上げる為、皮下や筋肉、静脈などに薬を注入します。点滴は大量の栄養剤や食温水を時間をかけて注入します。
内服薬
飲み薬で、胃や腸でとけて吸収され、血液中に入って体内をめぐり、薬効を発揮します。
坐薬
主に肛門に挿入して効果を上げるもので、痔の治療薬や、乳幼児の解熱薬などによく使われます。
吸入薬
外用薬の一種で、吸入器で薬を口中やのどに散布するものを言います。主に、ゼンソクやせき、のどの痛みに用いられます。
系統
西洋薬
紀元前2000年ころから動植物を原料とした薬品が作られていたが、薬理学や化学などの進歩によって次々と
新薬が開発され、種類や形状、その効果も細分化されて便利になっています。
漢方薬
中国で数千年前から発達してきたもので、動植物や鉱物などの生薬を病人の体質と症状に合わせて処方するものです。
粉末で用いるのと煎じて服用する2種の使い方があります。
民間薬
学問的なことはわからぬまま、民間で、その効能が言い伝えられていった薬で、たとえば傷ややけどにアロエ
がいいとか、初期のカゼに卵酒を飲むなど、様々な種類がありますが、あまり当てにならないものもあります。